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横浜市の公立中学は、なぜ給食がないの!?

ココがキニナル!

横浜市の中学校では給食がないのですが、他の地域ではあるのが当たり前と聞きました。どうして給食がないのでしょうか?(あやなさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

急激な人口増による学校建設そのものを優先させたため。今後、実施に向けた動きも無い。

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ライター:広田 調

教育委員会に聞く、給食がない理由は・・・ (つづき)
 
続けて、家庭からは給食実施の要望がないか聞いてみた。
すると、女性の社会進出の盛んな昨今、給食導入への要望は確かにあるという。しかし、学校レベルでの提案が多く、行政、議会などへの働きかけにまで及ぶことはないらしい。実施に向けては莫大な予算も必要なため教育委員会レベルでは動かしがたい部分もあるそうだ。

その莫大な予算とはどれくらいなのか。
昨年横浜市教育委員会は日本共産党横浜市会議団の要請にこたえ(2010年)11月11日付で自校調理方式(給食センターによらず自校で調理する方式)での試算を提出した。それによると、初年度262億8000万円の運営経費ほか、諸経費込みで322億2000万円だという。

ちなみに、給食センターで一括調理をする方式を取り入れた東京都稲城市の例だと、2棟のセンターで、市内の小学校11校、中学校6校の給食を作っており、建設費用は1棟8億3000万円、年間費用2400万円で賄える。

調理方式の違いも議論の対象だが、どちらにせよ145校の中学校を抱える横浜市の場合、教育委員会の立場としては慎重にならざるを得ないのだろう。
 


弁当作りに追われる日々は、まだまだ続きそうだ


 

給食(弁当)時間15分で行われる食育指導!?

このような状況の中、横浜市教育委員会は弁当昼食の利点を強調する。
弁当昼食にすることで、家庭での食生活の比重が増すとともに、自分できちんと食べ物を選ぶ力が身につき、体調、コンディションの良くないときに栄養のバランスを自律できるようになるというのだ。これらのことは国の推し進める「食育」の目指すものと一致する。

では、実施状況や運用には問題はないだろうか。
学校での昼食風景を聞くと、昼食時間「15分」だというのだ。
これにはさすがに取材スタッフは絶句した。
教育委員会では「15分といっても配膳や片付けの時間は必要ないし食後の昼休みはあるので、小学生の給食時間40分から45分と事実上変わりません」と言い張るが、「牛丼食ってるんじゃないんだけど…」が取材スタッフの気持ちだ。

教育委員会の言い分は「食育」を標榜しつつ中学生に「弁当持参」させているようだが、具体的な現場の状況を調査するうちに、行政側の目指す目標と実態に大きなずれが見えてきた。


 
横浜市の学校給食の問題点

そもそも、給食の実施は義務なのだろうか。文部科学省のスポーツ・少年局 給食担当課長補佐 渡邊氏に聞くと、学校給食法第4条にあるように、各自治体の努力目標であるため行政的な指導はしていないということだった。

ちなみに、神奈川県の教育委員会に問い合わせると、市町村の自主性を尊重して自発的な実施を促してはいるが、導入へ向けての行政的な取り組みは立場上できないらしい。そして横浜市教育委員会も給食実施に向けた先導をする気がない。
 


「中学校給食実現と小学校給食直営存続の要請書」
横浜学校給食を良くする会が横浜市に提出するため署名を集める運動もある


今回の調査で分かったのは、給食の実施を訴える声は多いのに、横浜市はそれに応えようとすらしていない。また、弁当持参の大きなメリットとして掲げる「食育」がその理想とかけ離れている現状があるということだ。

大阪府では橋下知事が中学校の学校給食を積極的に実施する方向で検討し始めているという。その問題意識と方向性を「まねろ」というのは軽率な気もするが、市民の声に耳を傾け、何らかの見える形で答えていくのが筋ではないだろうか。

横浜市の学校給食問題が解決される日は遠いかもしれない。しかし、はまれぽは皆さんの様々な思いをこれからも伝えていきたい。
「給食導入はされるべきか」是非、ご意見やご感想をお寄せいただきたい。


― 終わり ―
 

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  • 求職の有無より、昼食時間が15分ということが大問題。大人だって、手を洗ってお弁当開いて食べ終わって片づけるまで15分ではかなりせわしない。ましてや子供で容量悪くて、手洗い場も混んでいて、食べるのが遅い子だっているのに、たった15分で健全な食事といえるだろうか。横浜市も教育員会も各学校も、中学生の食事をなんだと思っているんだろう。

  • 茅ヶ崎市民ですが、給食が無くて良かったなと心から思ってます。親は大変だったろうけど、殆ど昨晩の残り物だからそこ迄苦じゃ無かったと言ってます。さて、無くて良かったと思う理由は小学校の給食が余りに不味くて、残してばっかりだったからです。中学は成長期の上、運動部だったので常に腹が減ってました。ウチは所謂ドカ弁でしたので、運動部じゃない人と明らかに消費カロリーが違ったでしょう。おいしい給食でおかわりも有りなら、給食でも良いと思います。今の給食は随分美味しくなったそうなので、味の点は大丈夫なのでしょう。しかし食べる量は個人差が大きいので、多い方に合わせて欲しいとは言えないと思います。関係ありませんが、成長期に食べる量が少ないと身長も伸びません。その事を給食のせいにしている他県民の知り合いが結構居ますね(統計取った訳じゃないので分かりませんが)。因みに昭和46年の学年です。

  • 見落とされがちなのは生徒の登校時間の差です。さっと調べてみても給食時間が長い(35分以上)自治体の中学校は登校時間が8時くらいです。ということは先生方はそれより前に打ち合わせがあるのですから7時半過ぎには出勤でしょう。因みに東京都(全部ではないでしょうが)では給食時間が25分(配膳片付け込み)、登校8時半ですね。 また、本来授業時間は50分間ですが給食時間を長く確保している学校の時程表を見ると普段から45分間を混ぜているのがわかりました。授業は確保しながら放課後の部活動の時間も確保しなければいけないのでしょう。苦労されているのがよくわかります。 単純に15分間という「数字」だけがクローズアップされていて、全体像を見たご意見が少ないように感じます。記事を書いたライターの方ももっと多角的に見た記事を書けないのでしょうか。まぁそうなると誰も読まないのかな?

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