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横浜市鶴見の「サイエンスフロンティア高校」ってどんな高校?

ココがキニナル!

09年開校の横浜サイエンスフロンティア高校は実際にどんな授業を行っているのか気になります。調査をお願いします!(神奈川の玉子さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

週35単位の授業で、普通科高校よりも理数科目が多いほか、課題研究型の授業も設置。研究者、技術者との交流や、国際交流にも力を入れている

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ライター:かわいよしひこ

驚きと感動による知の探求



2009(平成21)年4月に開校した横浜サイエンスフロンティア高校。「サイエンスフロンティア」という横文字から、どんな高校なのだろう? と思った人も少なくないはず。早速調査していこう。

同校ホームページ(HP)によると、同校は単位制による全日制の課程で、学科は理数科のみ。県内初の単独の理数科高校として、研究機関や大学、企業などからの支援を受け、横浜開港150周年の年に開校した。

生徒数は708名(男子542名、女子166名/2013年5月1日現在)で、校舎は鉄筋コンクリート造(一部S造)、地上5階。

各種実験室をはじめ、情報教室、プレゼンテーション・スタジオ、ホール、アリーナなど充実した施設/設備となっている。敷地面積は2万9200平方メートル(ちなみに横浜スタジアムのグランド面積は1万2284 平方メートルなので、充実の広さです)。
 


学校の全体(同校HPより)

 
理数科高校というのは、数学、物理、化学、生物、地学、情報といった理数系の授業数に力を入れた高校だが、国語や社会、英語、体育、芸術といった授業ももちろん行っている。通常より、3年間における理数科系の授業が多いというのが特徴だ。

2013(平成25)年入学生は238人の募集に対して359人が志願し、倍率は1.46倍だった。
2014(平成26)年卒業生のうち、国公立大学現役合格者は62人で、うち4人が医学部医学科に進学している。

HPを見ていくと、(筆者にとっては)聞き慣れないいくつかのキーワードにぶつかった。スーパーサイエンスハイスクール(以下、SSH)、スーパーグローバルハイスクール(以下、SGH)、サイエンスリテラシー(以下、SL)、科学系オリンピック・・・。恐らく同校を語る上では外せない内容と思われる。

その疑問について聞くため取材を申し込んだところ、副校長の遠藤先生が対応してくれるということで、早速高校へ向かった。

立地は、JR鶴見線・鶴見小野駅より徒歩3分(JR鶴見駅より徒歩20分、京急花月園前より徒歩17分)。
 


場所はこちら(HPより)

 
初めてJR鶴見線に乗車し、鶴見小野駅へ到着。到着前の車窓からも鉄筋コンクリート打ちっぱなしの校舎を確認できた。そして、改札を出て左手に進んでいくと、すぐに学校が見える。
 


同校の「SFH」のシンボル・マークが見える校舎
 

鉄筋コンクリート打ちっぱなしの校舎です
 

こちらが正門。渡り廊下の窓には部活などの優秀者の名前が張り出されている

 
笑顔で出迎えてくれた遠藤先生にさっそく話を聞いていく(写真はNG)。案内されたのは、カフェテリア(食堂)の隣にあり、鶴見川を一望できるリバービューラウンジ。
 


素晴らしい眺めと環境ですね

 
まずはSSHについて聞いてみた。

「2010(平成22)年度から、文部科学省より指定を受けました。いわゆる理科教育の先進的な教育の取り組みについて、研究するようにという指定ですね」とのこと。

「その研究に対して、東京大学名誉教授で理化学研究所研究顧問の和田昭允(あきよし)氏に常任スーパーアドバイザーとして関わってもらっています。また、科学技術顧問、大学、企業といった機関と連携をし、生徒の授業や研究活動に直接指導してもらえるのが他校にはない仕組みになっています」
 


SSHの概要(文部科学省HPより)

 
つまり、理数教育における研究に対して、生徒たちがより学べる環境が整っているということ。SSHの事業では、研究発表のほか、国内外の学校と連携を取り、将来の国際的な科学技術関係人材を育成することを目指しているそうだ。
 


平成24年度の教育課程表(学校HPより)

 
SSHの一環で組まれたカリキュラムで、生徒たちの課題研究のための授業が「サイエンスリテラシー」(=SL)。1年次から授業が組まれ、週に1回95分の枠で行われている(通常は50分授業)。

これは、生命科学やナノテクノロジー・材料、環境、情報通信といった分野について、行われる。
また、3年次の選択科目には、理数数学研究、理数数学探究という名称の、理学、工学、医学、薬学、農学などといった大学の理数学科の勉強に特化した授業もある。

遠藤先生はSLについて、次のように答える。

「生徒たちが最終的に研究テーマを決めて研究し、発表するというものですが、まずは1年次には、研究基礎を学んだあと、生命科学、ナノテク材料、情報通信といったさまざまな分野を幅広く学びます。講師は横浜市立大学や宇宙開発研究機構(JAXA)、日産自動車などから招いて、個人がどんな研究をしたいか考えます」。

2年次には、さらにそこから研究テーマを設定し、調査、研究を進めて校内発表会、さらにはマレーシアでの海外研修時に英語による発表も行っているそうだ。

SSHに指定されるのは、全国さまざまな高校が立候補する中でも限られた高校のみ。同校の教育方針、充実の設備などが指定の要因になったのだろう。