そんなにカーブしていない栄区の鎌倉街道にあるバス停が「七曲」なのはなぜ?
ココがキニナル!
国語辞典で七曲は「道路や坂などが幾重にも折れ曲がっていること。また、その所。」とありますが、栄区の七曲バス停付近もかつて、そのような場所だったのでしょうか?(紀洲の哲ちゃんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
七曲バス停のある道路のそばに横浜開港時につくられた近くの道路が幾重にも折れ曲がっていて、そこが通称「七曲通り」と呼ばれているから
ライター:橘 アリー
	緩やかなカーブなのに七曲!?
	
	七曲(ななまがり)というと、キニナル投稿にあるように折れ曲がったカーブが続く道が思い浮かぶものだ。
	 
	
	
	栄区の七曲バス停の前の通りはというと
	 
	
	緩やかにカーブしているが、七曲という雰囲気は少しも感じられない
	 
	
	バス停のあるこの通りは、県道21号線、通称「鎌倉街道」である
	 
	
	ここの七曲とは、「折れ曲がったカーブが続く道」という意味ではないのか。
	それとも、七曲のバス停があるのは横浜の主要道の一つである鎌倉街道にあるので、道路が整備されてカーブがなくなっているのだろうか?
	
	このバス停にとまるバスを運行している神奈川中央交通と江ノ島電鉄に、その名前の由来を確認したところ、双方から「詳しくはわからないが、昔、あのあたりが『七曲』と呼ばれていたからバス停の名前にしたらしい」という回答をいただいた。
	
	より詳しい理由を探るべく、さっそく、この七曲について調べてみることに。
	
	
	
	七曲は別の道!?
	
	七曲のバス停があるのは栄区だが、資料を調べてみると栄区の資料には載っておらず、栄区の隣の港南区の資料に載っていた。
	 
	
	
	栄区の七曲通について書かれている資料
	 
	そこで、資料の著者の一人である、港南歴史協議会理事の長谷川敏雄さんにお話を伺った。
	長谷川さんには、以前にも、「大久保池」の調査でお世話になっている。
	 
	
	
	今回も快くご協力くださった長谷川さん
	 
	まずは、バス停がある通りについて
	長谷川さんによると、この道(県道21号線、通称:鎌倉街道)は、1935(昭和10)年ごろに造られたもので、当初から現在と同じような緩やかにカーブする道で、2006(平成18)年に4車線化されて現在に至っている。
	 
	
	
	道路横に、道路が整備されて鎌倉への道が全線開通したこと記した記念碑が立っている
	 
	なので、バス停の名前になっている七曲とは、この通りが、以前に坂が幾重にも折れ曲がっていたから、ということでは無いようだ。
	
	
	
	では、七曲とはどういうことなのか
	
	県道21号線の東側(元大橋方面)に、坂が幾重にも折れ曲がった道があり、その道が地元の人たちに通称で七曲通(七曲道)と呼ばれているそうだ。
	
	その道は、坂の勾配を緩和するために、上り方向に対して、横方向に幾重にもカーブさせて造られた道で、現在も使われているとのこと。
	
	現在も「七曲」の道が存在していて、しかも使われているとは驚きである。
	“勾配を緩和するために造られた”とはどういうことなのか、続いて七曲通が造られた経緯を伺った。
	
	
	
	 




